研究・教育・実践

フィールド地域・団体の紹介


当研究では、秋田県、宮城県、新潟県、東京都、山梨県、滋賀県、岡山県の7都県にわたる15地域において、地域づくり活動を展開する団体・組織を選定し、調査活動を進めています。
全調査地域・団体等において、個別及びグループヒヤリング調査によって対象地域と構成員の特性傾向について聞き取り調査を実施しています。地域継続在住者、Uターン者、Iターン者及び若手世代層、退職後のシニア世代層といった活動者属性や、地域活動の特徴として、生業にかかわるもの、福祉・ボランティアにかかわるもの、教育や交流を契機として取組まれているもの等、最新の活動概況の把握や、地域間の情報交換の促進等に取組んでいます。

1)秋田県
大館市山田地区、能代市梅内地区、仙北市田沢地区、上小阿仁村南沢地区、由利本荘市赤田地区等、秋田県が提唱する地域資源を活かした生業づくりに取組む農山村集落のネットワークである「あきた元気ムラ」 加盟地区を中心に、県からの情報提供等の協力を受けながら、ヒヤリング調査やワークショップ調査を実施した。集落を基本単位として地域に継続的に在住するシニア層が中心である。

2)宮城県
・気仙沼市
震災復興ボランティアを契機として結成された若者団体を対象として調査を実施した。市内唐桑地域を主要フィールドとして、首都圏をはじめとするIターン者等が中心に、都市部との交流や地域教育活動等のまちづくりに関連する活動にかかわるUターン者を含む若者層を対象としている。
・南三陸町
気仙沼市と同様、震災復興ボランティアを契機として、町内で活動を始めた若手世代層を中心として、Iターン者のほかUターン者を含めて、地域活動を展開するメンバーを対象として調査を行っている。
・塩竃市浦戸諸島
気仙沼市、南三陸町と同様、震災復興を契機とした地域づくり活動にかかわるメンバーを中心に調査を実施。継続在住のシニア層を中心に、一部Uターンによる若手世代層を対象としている。

3)新潟県
・粟島浦村
日本海の離島にあって、Iターン者が多いことで知られる島である。地方創生事業を契機に結成された若手世代層を中心とした取組を対象に調査を行っている。
・阿賀町室谷地区
青年会活動が盛んな山村地区であり、周辺の他集落が50%以上の高齢化率に達しているところが多い中で、30%台と、若者世代層の定着が比較的維持されていることが特徴的である。地域継続在住者を中心として青年会関連メンバーを主対象として調査を実施している。
・上越市桑取谷地区
地域運営型NPO法人を中心に、行政や地元学校等と連携しながら地域づくり活動を展開している。Iターンの若手世代層の他、Uターン者の若者や地域継続在住者が主要構成員となって、地域資源の保全と活用にかかわる多様な活動を展開している。NPO活動にかかわるメンバーを中心に調査を行っている。

4)東京都豊島区
退職後のシニア層を中心として地域の生涯学習活動を契機に結成された地域ボランティア組織において調査を実施した。多様な経歴を持った地方及び都市部出身者より混成されていることが特徴的である。

5)山梨県小菅村
首都圏の大学との継続的な交流活動を基盤とした山村活性化活動を展開している。学生が地域おこし協力隊をはじめとしてIターン者として入村している例も多く、村おこしにかかわる若手世代層や、教育環境を求めて移住する子育て世代層も見られる。地域生業に関連するIターン者を中心とする若手活動者を対象としている。

6)滋賀県近江八幡市
京阪神の企業等の退職シニア層が、当市の学習活動を契機として結成されたボランティア組織を軸として地域づくりの活動に取組んでいる。Iターン・Uターン者を含むボランティア活動に取組むシニア層を中心に調査を行っている。

7)岡山県矢掛町
大学の教育事業における留学生や大学生の受入れ活動を契機とした地域教育・実践活動が展開している。地域の継続在住者を中心に高校生・大学生まで、地域資源を活かした学習と交流活動に関連するメンバーを対象として調査を行っている。

※(参考)以下は調査設計当初の予定地域
◎本調査地域

・宮城県南三陸町地域
・新潟県粟島浦村地域
・新潟県阿賀町地域
・東京都豊島区地域
・山梨県小菅村地域
・滋賀県近江八幡市地域

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◎試行調査等実施予定地域

・秋田県由利本荘市地域
・宮城県気仙沼市地域
・宮城県塩竈市浦戸諸島地域
・長野県須坂市地域
・静岡県南伊豆町地域
・島根県地域