2週間を振り返って-総括レポート-

総括:2週間を振り返って-総括レポート-

1.はじめに

 2024年9月30日~10月11日までの2週間にわたる東京実習の総括レポートを掲載する。社会教育・生涯学習を念頭におきながら、各自の視点から、都市地域における地域創生にかかわる人材や組織育成や実践活動について考察を行った。

2.学生レポート

「東京都の歴史」中平 慧
キーワード:歴史、背景、文化、建造物
 今回の二週間の東京実習を行ない、私が心に残った事としては東京というものは都心ではあるが数多くの歴史や背景や文化や建造物が数多く残っているという事です。なぜならば、二週間の実習で数多くの場所を訪れた際に頻繫に東京都には歴史的なものが残っているとよく思ったからです。
 まず初めに歴史的な事について学ぶ事が出来た実習は、としま案内人さんのお話についてです。なぜかというと、としま案内人さんのお話を多く聞いていく際に巣鴨の歴史について数多くの事が知れたからです。なぜこの様な事が理由なのかというと、自分自身が知らなかった巣鴨の歴史について多く知ることが出来たからです。その中でも特に興味を示した事は、徳川十五代将軍である徳川慶喜の家が過去に巣鴨にあったという事です。なぜこの事なのかというと、今まで生涯江戸城に住みその場所で生涯を終えたと思っているからです。
 二つ目は、二週目に訪れた浅草の浅草寺です。なぜならば、浅草には歴史的背景や文化や建造物が存在していたからです。特に浅草の中で印象に残ったのは、雷門です。なぜならば、雷門の前には数多くの人が写真などを撮っていたからです。更には、浅草に訪れている人のほとんどは海外の方だという事です。なぜならば、現地に行くまで基本的に観光をしているのは日本人だと思っていたが、現地に行ったら8割ぐらい海外の方だったからです。このような事を全て踏まえて私が言える事としては、東京都には数多くの歴史が眠っているという事です。

「地域の特色を最大限に利用した紹介したくなる街づくり」湯淺 東吾
キーワード:観光、地域愛、特色、マーケティング、町紹介、街歩き
 今回の一週目の実習でとしま案内人さんと、巣鴨商店街のあるスポットを回った。徳川慶喜のもともと住んでいた家があった場所、庚申塚にある猿田彦様が祭られている場所、すがもんの場所、巣鴨太陽光パネルの場所など、知っているようで知らない発見をたくさん見つけることができた。
 今回の二週目の実習では、無計画な事前調査を新たなものへ変えて、たくさんの観光スポットを巡り、地域の特色を見てきた。浅草は、若い世代にマーケティングしていると個人的に感じた。若者に人気のある食べ歩きコーナーや、浴衣、人力車など、めでたいイベントがあるときに訪れている人がいたりしている。外国人の方もいた。科学未来館では実際にドローンを使った販売も実装され、便利な機能が徐々に出来上がってきているところである。またお世話ロボット(人とコミュニケーションが取れるロボット)も今後増えてくると感じていて、その過程で地域にかかわっていく面が増えてくると予想する。高尾山のイメージとしては、自然豊かで、のどかでという印象を持っていましたが、登山することだけが、うちの売りではないと言っているぐらい地域創生がされていて、カフェがあり、天狗とかかわりがあるのか、天狗の像や、お菓子が作られていた。江戸東京建物園では。昔ながらの建造物だけではなく、ジブリ映画のモチーフになった場所を売りにしていた。
 ただでさえ四か所回っただけでも、癖の強い地域創生を見ることができた。自分の住んでいる市である(千葉県柏市)では、柏レイソルが有名だったりするが、それはすでにめちゃくちゃ宣伝されていたり、知られている。だから実習で行った地域のような自分なりの地域創生をこれからも頑張っていきたい。

「東京の街並みと自然の魅力を再発見した前半実習」鶴見 和樹
キーワード:伝統、東京の自然、日本の文化、建物
 実習を通して、東京のさまざまな地域を訪れ、歴史や文化、自然について学んだ。特に印象に残ったのは、巣鴨と浅草の街並み、そして高尾山の自然だ。それぞれ異なる特徴を持ちながらも、訪れる人に対する工夫や配慮が感じられる場所だった。
 巣鴨では、地蔵通り商店街を訪れ、歴史的背景に触れた。巣鴨は中山道と重なる宿場町で、江戸時代には大名屋敷が立ち並び、庚申塚は旅人たちの休息所として使われていたそうだ。この地域は、ソメイヨシノの発祥地でもあり、桜を通じた自然との結びつきも強い。また、戦後急速に発展し、現在では「おばあちゃんの原宿」として親しまれてきた。この歴史を知ることで、町の持つ温かみや人々の営みが感じられるようになり、景観整備の重要性も理解できた。
 浅草は、日本の文化を体験できる象徴的な場所として、多くの外国人観光客を引き寄せていた。日本らしい伝統と現代の便利さが融合した浅草は、まさに日本の文化を象徴していると感じた。
自然の面では、特に高尾山の豊かな自然に驚かされた。東京の都市圏からわずかの距離でありながら、豊かな自然が広がり、登山を楽しめる環境が整っていた。頂上に到着した際には、チームで達成感を味わい、記念撮影をする時間がとても心に残っていた。自然の活用が地域の課題と直結していると学び、この自然を今後どのように保護し、発展させていくかが重要だと感じた。
 また、小金井公園内の江戸東京建物園では、昔の日本の建築技術に驚かされた。風通しや地震対策など、昔ながらの工法が現代でも通用する高度な技術であることを学んだ。特に、建築物の保存だけでなく、現代の生活に応用できる点に気づかされ、伝統を大切にしつつ新たな価値を見出すことが重要だと感じた。
 前半実習を通じて、東京の街並みと自然がいかに深く結びついているかを再認識した。地域ごとに異なる魅力を持つ東京だが、それらが一体となって、訪れる人々に豊かな体験を提供していることが印象的だった。

「東京にある学修機能を備えた施設」那須 美咲
キーワード:地域教育、商業施設
 今回の東京実習では、様々な地域や商業施設を訪れる機会を得ました。私は「地域住民と観光客の関わり方」や「商業施設等を使った学習機能性の違い」に注目し、お話を聞いたり、主に東京の観光種ポットの代表的な施設見学を行なったりしました。
 まず、地域住民と観光客の関わり方に関しては、客層や国内外からのお客さんの比率が、アクセスや知名度など場所ごとの要因によって様々に変化していることがわかりました。
 また、施設見学では、視覚のみならず聴覚や触覚を使った学びが工夫されていることが印象的で、ただ知識を伝えるだけでなく、より身近に感じてもらえるような仕掛けが多く見られました。
 さらに、若者向けにフォトスポットや「映え」を意識した要素も多くあり、私自身も写真を撮りながら楽しみながら学ぶことができました。後半実習では、「首都圏と地方での地域住民と観光客の関わり方」や「商業施設の学習機能の違い」についてさらに比較し、どのような要因がその違いを生むのかを考えていきたいと思います。そして、今回の実習で学び考えた知見を、今後の研究テーマやゼミ選択等に活かし、地域活性化に役立てられるように努力していきたいと考えています。
 さらには、地域教育の観点からもこの学びを広げ、地域社会との結びつきをさらに深められるコンテンツを考案していければと思います。今後も地域や教育に対する新しい視点を持ち続け、積極的に学びを深めていきたいです。

「東京都の食文化」川名 睦希
キーワード:食文化、料理、食べ歩き

 私は、今回の東京実習を二週間行い、都内の様々な食事処や食べ歩き文化、食に対するその町の文化など主に食事を関係とする関心テーマでフィールドワークを行っていった。一週目には主に巣鴨や池袋などの大学近辺での活動であった。その中でも印象に残っているのは、巣鴨地蔵通り商店街でのまちあるき体験である。私は大学近辺に住んでおらず、巣鴨地蔵通り商店街について詳しく知らず、まちあるき体験を通して商店街の中に食べ歩きスポットが想像しているものより多い印象を受けました。また、食事処も比較的安価で通いやすく、量も値段以上であると感じました。
 二週目には、都内ではあるものの大学から遠く離れた「高尾山」や「浅草・お台場」、「江戸東京たてもの園」の合計3か所を独自の視点でフィールドワークした。高尾山には山を登る前の腹満たしとしてうどんや蕎麦、団子や天狗焼きといったたい焼きのようなものがケーブルカーを降りたすぐのところにあり、途中途中にはラーメンやアイスなどのちょっとしたものあり登山をする上での糖分やエネルギーの補給などの面から考えていると感じた。江戸東京たてもの園では、手打ちうどんがあり建物などの歴史になぞっている印象を受けた。そして特に印象に残っているのはやはり「浅草」である。浅草は食べ歩きスポットとして都内では有名であり外国人観光客も多くみられた。食べ歩きとしては有名であり日本人から外国人に親しみやすいものなどが多い。しかし、多くのお店が店頭か店内横のスペースなど場所を設けており、食べ歩きが全面的にできないようになっている。これは、ポイ捨てなどの環境的要因が含まれていると考えた。
 このように二週間という短い時間ではあったが、多くのことを学び経験した。このことをこれからの地域活動に広く活かしていきたい。

「東京都の文化と自然」後藤 健介
キーワード:歴史、文化、自然、地域創生
 二週間を通して私は東京には多くの歴史があること、観光客の誘致、隠れた自然スポットなどが心に残りました。一週目で自分が印象に残ったのはSTUDIO201さんのアート、まち、子どもをテーマにしたイベントです。自分は全くアートや芸術などに興味がないのですがSTUDIO201さんのイベントでは子どもが自由に描いたアートをアーティストさんが30分という短い時間で上書きしていくみんなで作るアートを作成していました。
アートや芸術が苦手でもある自分でもこのようなみんなで作るアートはしてみたいと思いましたSTUDIO201さんは池袋を拠点にしてイベントを行なっていましたが自分が他の場所で地域活性化させたいと思った時はSTUDIO201さんのようなイベントを参考にしたいなと思います。
 一週目で行った巣鴨の地蔵通り商店街や二週目で行った浅草はとても学ぶことが似ていました。巣鴨も浅草も昔からある歴史的建造物や渋谷や新宿などの都心にはないような少し変わった食べ物がある飲食店などが多く見られました。また外国人観光客なども日本の文化に触れやすい神社や浴衣など外国人観光客の誘致に繋がることもありました。浅草や巣鴨を学んでこれから先地域実習を行う時もその地域の歴史や文化などをしっかり捉えていきたいです。
 二週目で行った高尾山は自分がこの二週間で行なった東京実習の中で一番印象に残りました。理由としては自分の趣味でもある自然、観光に一番近いもので新しい発見や知識になったからです。 
 普段東京以外の地域の自然スポットに行く自分は東京にこのような自然スポットがあることにまず驚きました。実際に高尾山を登っていくと東京を一望できる景色や大福やうどん、八王子ラーメンなど地域の食べ物でもある屋台が出ていました。観光客は若者だけでなく高齢者も多くその中でも外国人観光客が一番多く、外国人観光客でも東京の自然を感じられる場所であると感じられました。この東京実習を通して二週間で学んだ東京の文化と歴史や自然が地域創生に結びついていることをこれからの地域実習に繋げていきたいです。

「魅力の発信」京増 拳
キーワード:アート、地域創生
 二週間の実習を通し、さまざまな観点から多くの学びを得ることができた。一週目で訪問したSTUDIO201さんととしま案内人駒込・巣鴨さんたちのお話からそれぞれ異なる分野での魅力発信を学ぶことができた。
 STUDIO201では、「こども」×「アート」×「まち」といったベースを基盤に地域のイベントなどで開催することで、子どもが手がけたアートをプロのアーティストが短時間で完成させるといった子どもたちに取ってのアートの魅力発信の活動を行っていた。
完成した作品は街中のお店などに掲載されており、子供達にとっても自分の加わった作品が実際に街中にあることで達成感を味わえるだけでなく、間近でプロのアーティストによる活動を見ることができるため、貴重な体験になると考えた。
 としま案内人では、街歩きとガイドによる説明によって、その地をより詳しく見ることが可能である。実際に体験した私たちであっても、去年以降の実習などによって活動範囲として増えていた地域で馴染みの深い巣鴨駅周辺や巣鴨地蔵通り商店街でも、ガイドがついたことによって学べることが多くあった。
 私自身が「アート」という分野に興味があるため、STUDIO201さんによる活動は活気的で地域のコミュニティのレベルを上げることが出来るような取り組みでもあると考えたため、より印象的であった。また、これらを経験してきたことで、さまざまな魅力に対しての捉え方や伝え方が存在するのであると実感することができ、今後の活動に活かしたいと考える。

「前半実習で印象に残った高尾山と浅草の喫茶店」田中 春雅
キーワード:自然、ポイ捨て、チームビルディング、全席喫煙可能、矢沢永吉、ココア
 私が前半実習二週間を通して印象に残っていることは、プロジェクトのメンバー全員で上った高尾山と店主の好きな事を全面的に表現し経営をしている浅草のカフェです。
 一つ目は長年国内の観光客や外国人観光客が多く訪れている浅草に行き実習を行いました。
私は浅草という場所で長い年月経営が続いているお店に関心がありました。浅草という場所で長年経営を続けているお店の特徴を調べるためニューライトという喫茶店に足を運びました。ニューライトは旦那さんと奥さんの夫婦二人で経営していました。お店の壁や天井を店主の好きな矢沢永吉で埋め尽くし好きな喫煙を全席喫煙可能し店主な好きな事を表現した喫茶店でした。全国的に見たら喫煙者と熱烈な矢沢永吉ファンは少ないでしょう。しかし少なからずニューライトに魅力を感じ来店する人もいるでしょう。このように少なからずとも支持する人がいるお店が長年経営を続けていき自分の好きなものを全面的に表現する人が長年生き残ると学べました。
 二つ目は高尾山です。高尾山は自然が豊かで東京にあるのにも関わらず都市開発されず生き残った山です。高尾山の山頂まで上ることでわかる環境や仲間というものを学びました。高尾山には沢山の登山者がいました。国内の人から外国の方々まで。登山をする中で登山者とすれ違えばお互いに挨拶をし、山頂まで登り終わりご飯を食べていれば実習のメンバーや実習には関係のない外国人や日本人と沢山話しました。登山とは国境の壁や人と人の壁を越え仲間意識を芽生えさせる素晴らしい時間だと考えました。しかしそんな素晴らしい時間でも山には沢山のごみが捨てられていました。高尾山は長年の年月をかけて素晴らしい自然を保っています。しかしポイ捨てが続けば自然は破壊されてしまいます。作るのは長年の年月が必要ですが破壊は一瞬です。この行動をなくすためには環境破壊の学びが必要だと考えます。学ぶことができればポイ捨てする人も減り山登りという素晴らしい時間をこれからも続けていけるでしょう。

「日本らしさのある街づくりと観光客の関係性」小川 叶太
キーワード:観光、自然、歴史的建造物、海外、人
 今回の実習で私は観光客と地域の特色に着目した。私は地域に人が集まる理由は有名な商業施設や東京の中心に位置していることがあることが条件だと考えていた。しかし、今回の実習を終えて考え方が変わった。
 一週目に訪れたのは、池袋や巣鴨、自由が丘に訪れた。二週目の地域は小金井、高尾山、浅草を訪れた。池袋、巣鴨、自由が丘、浅草は都心に近いこともあり、地域住民や観光客はもちろんのこと海外から訪れる人も多くいた印象である。これらの地域は空港や公共交通機関が充実していることや観光施設などが整っていることから日本人と外国人の両方が集まりやすいことが考えられた。しかし、都心から離れた小金井や高尾山でも多くの観光客をひきつけていることがわかった。なぜなのだろうか。
 私は、日本でしか見ることのできない情景や歴史的建造物が関係していると考えられる。浅草や巣鴨には寺や商店街などの歴史的な街づくりや実際に食べ歩きや施設に訪れることで海外から来た人でも気軽に日本の文化を知ることができることが人の集まりやすい理由であると考えられる。そのため、「おばあちゃんの原宿」と言われている巣鴨であっても実際に訪れて人に着目をしてみるとお年寄りが多いものの、主婦や私たちと同じような年齢の人、海外から訪れる人も多かった。更に、日本の歴史的な建造物を見て、詳しく知ることができる江戸東京たてもの園にも日本の文化に触れるために海外の人達が団体で入っていた。また、日本の自然を観光資源としている高尾山には都心からは遠く離れているものの平日でありながら多くの観光客で賑わっていた。その中には海外からくる人や校外学習などで訪れている学生が見られた。
 これらのことから、仮説で考えていた新しい商業施設や東京の中心に位置する地域に加えて日本の歴史や自然を感じ取ることができる地域に人が集まりやすいと考えられた。                      この二週間で得られた知識や考えを後半の地方実習や来年の実習、地元の地域などの地域活動に活かしていきたい。

「観光による地域活性化」松村 省吾
キーワード:歴史、観光
 私は今回の地域実習で今後の地域創生の活動の参考に大きく活かせるポイントは2点あると感じた。
 一つ目は、ガイドする際の注意事項だ。実習三日目にとしま案内人 駒込・巣鴨の前原紀子さんのガイダンスで教わったガイドの注意点は、地域創生の活動にも活かせる技術だと感じ学びになった。ガイドは笑顔で分かりやすく簡潔に話すことが求められる。笑顔にすることで楽しい雰囲気を作り、分かりやすく簡潔に説明することで要点を参加者に覚えてもらいやする。また服装も重要で服装によってはガイド中の参加者との距離を縮めることが出来ない。さらに参加者の顔を見ながら話すことで参加者の理解度を察することができる。もしガイドの参加者が留学生などの場合はまたに英語をこちらが話すことで相手に聞き慣れた言語で安心させる効果が期待できる。この時留学生だったら日本に勉強しに来ているので英語を話しすぎると勉強にならなくなってしまうので注意が必要になる。さらに参加者にも予定があるので時間は厳守しなければならない。また移動中などに参加者と積極的に話すことで共通の話題を見つけられたら関係性が広がり次の機会などに繋がる可能性がある。
 二つ目は、ボランティアで活動している人の重要性だ。私は江戸東京たてもの園のボランティアで活動している人からヒアリングした結果歴史的な建物についてなど多くことを学ぶことが出来た。歴史的な建物の仕組みとは囲炉裏と台所の竈は通常分かれているが稀に建物中心付近に一体化している建物が存在していたことなどだ。さらに平民の家には畳が禁止されていたこと、戦国時代付近の建物には地面に固定せず移動可能な家が存在したことを学んだ。私はこのヒアリングから学ぶことの楽しさを感じ、今後の地域実習において歴史的な建物にはボランティアで説明してくれる人を募る有効性を感じた。
 以上のポイントは今後の地域創生活動する際手段の1つとして学ぶことができたと感じた。

「文化の継承と観光の地域創生との繋がり」竹内 唯
キーワード:観光、文化
 今回の実習で私は文化と観光の、地域創生との繋がりの重要さを強く感じた。今回の実習では多くの地域をまわったが、ほとんどに共通している部分として、文化と観光に関係しているということを感じた。
 実際に訪れた実習地の例として、浅草、日本科学未来館、高尾山、江戸東京たてもの園では、歴史的な建造物などの文化財を観光スポットとすることで、文化を伝承していきながら、観光客を集めて地域へ人を呼び込むことで、地域創生に繋げていっていると感じた。また、観光スポットにすることのメリットとして、人はただ話を聞いたり読んだりして得た情報より、実際に身体を動かしたり触れるなどして体験して得た情報のほうが記憶に残りやすいと聞くが、自分も実際に様々な地域を訪れてみて、今までSNSの記事などでしか情報を得ていなかったときよりも、強く記憶に残り興味も湧いてきた。そのため、文化を伝承していくためには、実際に訪れてもらうことが大切だと思った。わたしはこの経験を経て、文化と観光の繋がりはとても重要であると考えた。
 また、これらのことは地域創生にも強く繋がっていくと感じる。地域を発展させていくために最も重要なことは、人の集まりや流れだと思うため、実際に色々なところから足を運んでくる人が増えると、自然と地域創生へと繋がっていくのだと考えた。
 また、STUDIO201様の活動について話を伺ったのだが、その活動内容は文化の伝承とはまた違ったのだが、昔からあるものだけが文化ではなく、子ども×アート×まちづくりという新たな文化として捉えることができると思った。その文化を定期的にイベントを開催し多くの人に知ってもらうことで、人が集まっていき、地域創生へと繋がっていくのではないかと考えた。

「東京実習を経て」有木 昇真
キーワード:自然、高尾山、観光
 今回の東京実習では各地にある商店街やお寺などの観光地を巡り、そこでどんな新しい学びを得られるかというものであったが、自分たちで実習地や周るルートを決め、経費精算などをしたことでその受動的にならずに実習を行うことが出来た。また、その実習地で何を学ぶかなども各自で意見を出し合ったことでより有意義なものとなった。
 中でも特に印象に残った場所は高尾山である。理由としては東京にここまで自然豊かな場所があることを知らなかったのと、海外の方々の観光客が多かったことである。
頂上に登る途中には飲食店やカフェがあり、休憩地点としてとても繁盛していた。また、途中までケーブルカーに乗ることもできるが、ケーブルカーの景色も自然に囲まれており、終始情景を楽しむことが出来た。そして高尾山の最寄り駅である高尾山口の駅前にはカフェや温泉などがあり、そこでも観光を楽しむことが出来るような感じであった。
なにより高尾山と言えば「高尾山薬王院」である。山頂の途中にある大杉原やたこ杉、山門はとても歴史の感じられるものであった。願叶輪潜と大錫杖は厄除けや諸願成就のご利益があるとされ、パワースポットとして栄えていた。
 今回、高尾山を登ってみて世界一登山者数が多い理由がよく分かった。山登りとしてくるにしても自然を感じるためにくるにしても高尾山薬王院のご利益を得るためにくるにしてもとても楽しめる場所であり、海外からの観光客が多いことも納得がいった。
東京実習を経て、それぞれの場所で東京の多くの魅力に触れることができ、また多くの学びを得たことで今後地域創生にも活かせると感じた。

「観光資源とヒトとの関わり」西山 流風
キーワード:観光資源、食べ物、人

 今回の東京実習を振り返り、全体を通して印象に残ったこととしては、観光資源と人との関わりです。この二週間で様々な観光地に足を運びましたが、多種多様な人とのかかわりを見ることができました。観光資源と人との関わりは、観光地の魅力を最大限に引き出し、地域の発展や文化の継承に重要な要素です。観光資源は、自然景観や歴史的建造物、食文化などの形で存在しますが、それを支えるのは常に「人」の存在です。観光資源と人がどう関わるかによって、観光地が単なる場所にとどまらず、文化的・社会的な価値を生み出すかどうかが決まります。
 まず、観光地に住む人々の役割は非常に重要です。彼らは、地域の文化や歴史を伝える担い手であり、観光客にその土地ならではの体験を提供します。例えば、伝統工芸品を作る職人や地元のガイドは、単なる観光資源の案内を超え、観光客にその文化の奥深さを伝える重要な存在です。彼らとの交流は、観光客にとって忘れられない体験となり、観光地へのリピーターを生む要因にもなります。
 また、観光資源を保護し、持続可能な形で発展させるためには、地域住民と観光客が協力し合うことが不可欠です。地域住民は、その土地の自然や文化を長年にわたって守ってきた存在であり、観光が地域に負荷をかけないよう配慮することが重要です。観光客に対しても、地域のルールやマナーを尊重する意識を促すことで、観光資源の保護と地域の持続可能な発展が可能になります。
 さらに、観光客がただの消費者にとどまらず、地域社会の一部として関わることで、観光資源はより豊かなものになります。たとえば、高尾山の環境教育プログラムや巣鴨や浅草などの案内人を用いた街歩きにより、観光客は地域の文化や伝統に直接触れる機会を得、単なる観光では得られない深い理解を得ることができると考えました。

「身近な環境と広い世界」鈴木 啓太
キーワード:商店街、世界

 今回の実習を通して、自分の周りという小さな世界の奥深さと、それとは反対に大きな世界から見た日本を対比のようにして学ぶことができた。
 まず、前半は身近に広がる世界について学ぶことができた。自分が今まで知っているようで知らなかった、巣鴨の地蔵通り商店街について学ぶことができた。一週目にとしま案内人の方々に教えていただいた、巣鴨の町の成り立ちや商店街の特徴、商店街のシンボルとなっているとげぬき地蔵の逸話など、自分が今まで知っていたようで知らなかったことを知ることができた。特に興味深かったのは、「地蔵通り商店街」の名前の由来についてだ。自分を含め、多くの人は勘違いしているそうで、あの有名なとげぬき地蔵が名前の由来ではなく、商店街の近くにある眞性寺というお寺にある地蔵が上野の方から移動して来て、それがきっかけで地蔵通り商店街の名前が付いたそうだ。このことから、自分が理解したつもりになっているだけで、まだまだ知らないこと、予想外なことがあるのでは無いかと思う。今後の地域創生の学習では、そういった点も注意深く見ていきたいと思う。
 次に、後半の学びについて。後半は主に学校から離れたエリアでの学習が多かった。自分が特に気になった点は、外国人の多さと、外国人が何に興味関心を持っているのかということである。浅草のような日本らしさを満喫できる場所は外国人観光客が多いのも納得できる。しかし、お台場にある科学未来館や都心から離れた高尾山、周辺に特に目立った観光スポットがあるという訳でもない江戸東京たてもの園など、自分が予想もしていなかった場所にも外国人観光客は多く存在していた。これも一週目の学びと同じように、「外国人観光客は浅草のような日本らしい場所を訪れる」という、自分の中では分かっていたつもりになっていたが、実際には事実は異なるという事例を体験することができたと思う。本題に戻るが、外国人観光客はどういうものに興味を抱くのか。調べて見たところ、高尾山はフランスのガイドブックにて三ツ星の評価を獲得しているそうである。日本人の自分たちからしたらよくある観光地程度の認識であったが、食事や神社、登りやすさや見える景色など、海外から見てもかなり良い評価だそうだ。また、江戸東京たてもの園も、最近外国人観光客の人気が増えているそう。自分は考えもしなかったような所に外国人観光客は魅力を見出していたということに気付いた。
 一週目と二週目を踏まえ、自分が知っていると思っていたことは思い込みだったり、まだまだ深い所まで知れていなかったりするということが分かった。今後は知っていると思っていることでもさらに深堀りして学んでいきたいと思う。

3.おわりに

 今回の実習活動は、地域づくりにおける学習(社会教育・生涯学習)をテーマに、学生自らがそれぞれ関心を持っていることを掘り下げ、課題設定をし、実習プログラムを構築して、実行をするといったものであった。
 実施に当たっては、学生らはかなり困難を覚えたようである。自らの関心とは何か、地域づくりにおいて自身が求めているのは何なのかといった課題設定にかかわる困難。そしてプログラムを構築していく上での学生間の合意形成、構築したプログラムを実行して行くに当たっての学生間の協力体制、チームビルディングといったことに壁を感じた学生が多かったようだ。
 これまでみてきたように学生らはこうした困難を完全ではないかも知れないが乗り越え、成長実感を持ちつつ、いくつかの知見を得ることができた。今後、さらに地域の多様な人々と協働しながら共に知見を創出し、地域をよりよいものとしていくことができるような知性と実行力を育んでもらえればと願うところである。
 最後に当実習を推進するに当たって、ゲスト講師としてご指導いただいたStudio201代表の宮副信也さん、としま案内人駒込・巣鴨の萩原寿夫さん、前原紀子さんに感謝申し上げます。また、遠方より支援に駆けつけてくれた熊谷あかねさん、ありがとう。彼女からは、卒業生の立場ももって、在学中の学習経験や地域のつながりを活かして、適切な実習運営に協力いただきました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。